社員紹介

所長×安全衛生専任

培ってきた技術や知見を次世代へと繋ぎ、
長く活躍してもらうために、未来への道を指し示す

写真:左
小野 梓
2009年入社
安全衛生専任。安全教育や危険設備の改善等を担当。
写真:右
佐々 邦明
2005年入社
仙台出張所所長。キャリアのスタートは技術職から。

原点は、職人への憧れ。モノづくりの面白さに没頭する

佐々:当社には、さまざまなバックグラウンドの人材が集まっています。確か小野さんは、以前食品関係の仕事をしていたんですよね。異業種からこの業界に入ってきてどうでしたか?

小野:ずいぶん戸惑ったことは覚えています。築炉業界、もっと広くいえば鉄鋼業界になりますが、専門用語や仕事の流れが全く分からないうえ、工場という環境にも不慣れで苦労しました。

佐々:入社当時の小野さんのことは、印象に残っていますよ。ものすごく真面目で、がむしゃらに働いているから、見かけるたびに休憩しなさいと注意しましたね。

小野:手に職をつけたくて必死だったんです。最初はタンディッシュ炉のメンテナンス作業に携わっていましたが、技術職に異動願いを出しました。それは、築炉の職人になりたかったからです。

佐々:職人に憧れる気持ちは分かります。懐かしい話ですが、駆け出しの頃、協力会社の“親方”に教わったことがありました。ベテランは、図面を見ただけで施工の全体像を描くことができるんです。だから、仕事の速度も品質も、段違いに優れています。極めがいのある仕事だと思いますね。

小野:佐々さんは、技術職から離れることに、ためらいがあったと聞いたことがあります。

佐々:現場の仕事が面白かったんです。プロジェクトによっては、1カ月にわたって継続する工事もあります。時間をかけて、仲間と作り上げたもの見る瞬間のよろこびは、何ものにも代えがたいものだと思います。

安全意識を身につけることが、プロフェッショナルの必須条件

小野:東日本大震災の復旧工事は、強く印象に残っています。

佐々:多くの設備が塩水を被ってしまい、稼働できなくなりました。当社だけでなく、お客様、協力会社の方々、全員が結束しなければ乗り切れない状況だったと思います。当時、小野さんは資材管理の業務を担当していましたが、本当に素晴らしい活躍をしてくれました。

小野:ありがとうございます。500種類以上の資材を管理する業務は、常に緊張感と隣り合わせでしたが、とてもやりがいがありました。工事の動きやお客様の要望を先読みする技術が培われたと思います。

佐々:小野さんが手配を誤れば、操業がストップしてしまうわけですからね。プレッシャーも大きかったでしょう。

小野:そうですね、当時は在庫不足の心配で、頭がいっぱいだったかもしれません。

佐々:そのひたむきな姿勢や責任感の強さが、小野さんに安全衛生専任の仕事をお願いすることになった決め手です。

小野:管理するものが、「資材」から「安全」に変わりましたね。はじめて入所する協力会社の方々に、安全に関するルールの周知徹底を図ったり、新入社員に安全教育を実施したり。相手は人ですから、一筋縄でいかないこともあります。ルールにどのような意味があるのか、ルールを破ることが、どのような事故に繋がる恐れがあるのか、粘り強く説明する仕事です。

佐々:事故が起こってからでは遅いですからね。ルールを守ってもらうのは、当人を守るために他なりません。どんな職種の道を進むにせよ、まずは安全意識を身につけること。これが最も重要です。

小野:若手社員には、長く活躍してもらいたいですからね。

佐々:本当にそのとおりです。現場でモノづくりに携わる面白さはひとしおですが、いつか体力が落ちてきて、現場に出ることが辛くなる日が訪れるかもしれません。若手のうちから、お客様との打ち合わせを経験してもらったり、コストや工期に関する意識を持ってもらったりするのも、そうした未来を踏まえて、管理職の素養を磨いてほしいからです。一人ひとりの可能性を伸ばし、ステップアップの道を示してあげることが、私たちの使命だと考えています。